釣り愛好会へのおさそい(活動報告)

小川 泰行

 プノンペンという大都会(?)で日常生活を繰り返していると、「何かいいことないかなぁ。」とか「生活に刺激が足らないなぁ。」とか思う事は有りませんか?そういう思いで頭がいっぱいになって「わあ~っ。」と叫びだす前に、広い海や川に行って釣りでもして気分爽快になってみたいと思われる方々に是非お勧めなのが、我々「釣り愛好会」の活動です。

1.日常から離れて気分を変えるという事

「プノンペンの市場に行ってもあんまり食欲をそそられる新鮮な魚は見ないし、カンボジアの海ってサンゴ礁もあんまり無いって聞くし、釣りなんか行ってもそんなに面白くなさそう。」と思い込んでいるあなた、あなたは大きな間違いを犯しておられます。
 青い空、白い雲、目の前いっぱいに広がる海。それが釣り同好会の活動のフィールドです。
 皆様ご存じのシアヌークビル、そしてコッコンから釣り船をチャーターしてひとたび海に出れば、そこはもう陸とは全く違う世界が目の前に広がります。青い空に眩く輝く白い雲、海はあくまで青く、波穏やかな島影で釣り糸を垂れれば、フエフキタダイ類(吻のちょっと長いタイの仲間)・ハタ類(とにかく美味。)・イトヨリ類・オニカマス・マゴチ・カワハギ類・キス・サワラ・シマアジ類などなどの魚が大きく竿を曲げてくれるのは間違い有りません。もちろん、釣った魚は自分たちで食べます。カンボジアに来てから冷凍のマグロとイカ以外はまともな刺身を食べたことのない方、釣り愛好会の皆はいつも新鮮な刺身を食べているって知ってましたか?
トゥクトゥクの排気ガスの中、バイクにひかれそうになる都会生活から海辺に飛び出して風を感じて大物を釣り上げ、その日の獲物は飛び切り新鮮なうちに自分で食す。この非日常を感じたい方は是非釣り愛好会を覗いてみてください。

2.海釣りには興味あるけど、ちょっと遠いのが難…

 そうですねぇ。プノンペンからシアヌークビルまでは3時間半、コッコンまでだと4時間強。確かに近場でゴルフというのがお父さん方の一般的な週末ですかねぇ・・・。
 諦めないでください。釣り愛好会はプノンペンから30分圏内の釣り堀やナマズ(バサーとかパンガシウスとも呼ばれる食用のナマズ。)釣りにも出かけています。
 あなたは想像できますか?6キロ程度のナマズが針にかかり、ぐんぐん道糸を引っ張ってあなたの釣竿を満月のようにしならせる様子を。そうしてあなたのリールがグィーンと音を立てて逆回転する姿を。
 ナマズはぬるぬるして気持ち悪いという方、もちろん2キロ程度のテラビアやフナの仲間、それから緋鯉(そうです。赤色です。黒ではありません。)もあなたの今日の釣りのターゲットです。緋鯉を釣ったら息子に言われて飼育用に水槽まで買ってしまった…、という話も有ります。いずれにせよ、自分の気分転換だけの為だけではなく、息子・娘たちに「お父さんすごい!」と言わせるチャンスもそこには有るのです。

3.でも、糸の結び方がわからないし、エサをつけるのが嫌…

 居ます、居ます。そういう人。でも釣り愛好会ならご安心。初めての方の為には釣行する前日までに必ず糸の結び方、仕掛けの作り方を教えますよ。釣り道具の無い方はまず釣り船が持っている貸道具を試されても良いですし、釣り好きの我々は殊「魚釣り」となるとおせっかい病が出て釣り道具屋さんまで同行してあれこれ道具を選んであげた事も何度かありますよ。
「エサに触るのが気持ち悪い。」ですか…。何か勘違いされていませんか?我々が一番お勧めのエサは海では生きたエビや生きたイカですよ。ゴカイやミミズではありません。ましてや池や川での釣りとなると、フスマや米ぬかに魚粉を混ぜた養魚用の配合飼料ですよ。決して気持ち悪いようなエサではありません。

4.ここまで書いてもまだ疑っている人へ

 分かりました。昨年のクメール正月の時のシアヌークビルへの釣行予定表をあなたにだけお見せしましょう。(次ページの予定表)
 この時は海が穏やかでした。昼食時には島の湾に船を停泊して素潜りをし、サザエ(夜光貝)やヒメシャコガイを取ってきて、釣った魚だけではなくサザエのつぼ焼きやヒメシャコガイの刺身も食べたんですよ。あぁ、おいしかった!!!
 陸に上がった夜は日本料理屋にお願いして、自分が釣った魚で刺身・塩焼き・煮つけ・天ぷら・潮汁。・・・もう最高でした。
 それでは最後に大サービス。「こんな魚を釣りました!」釣り師は皆自慢話が得意です。

この姿煮 $35なり(@海鮮中華)
生態研究用ナマズです(@養殖場)
重いよ
自分で釣ったのが一番うまい!
鯛だよ。鯛。
船上で刺身作り
どうだ! 本日の大物

釣り愛好会 世話役 小川泰行